長崎障害者支援再生医療研究会は、長崎大学における再生医療の研究と開発推進の拠点となる事を目指し、移植・消化器外科の兼松隆之先生(現長崎大学名誉教授 地方独立行政法人長崎市立病院機構理事長 長崎みなとメディカルセンター市民病院長)の発案で平成21年3月に発足しました。川上は今年度から、平野明喜教授から(形成再建外科:現長崎大学名誉教授 日本赤十字社長崎原爆病院長)代表世話人を引き継ぎました。
ご存知のように、長崎障害者支援再生医療研究会は分野横断的な研究会で、毎回、担当される講座が特別講演の先生を招聘され、基礎から臨床まで、最新の話題が提供されます。私もいつも、刺激を受けております。また、前代表世話人の平野明喜先生のご発案で、医歯薬のより広い分野の先生がたに、参加していただけるようにいたしました。当研究会HPの構成員メンバーをご参照いただければ幸いです。
再生医療研究の成果は、様々な医療現場に導出されようとしています。私は今年3月の日本医療研究開発機構(AMED)の平成26年度成果報告会に出席しましたが、そこでも、数多くの再生医療研究成果が発表され、実用化を日本全体で推進しようとするスピードを実感しました。“滲出型加齢黄斑変性に対する自家iPS細胞由来網膜色素上皮シート移植に関する臨床研究”は、みなさんの記憶に新しいものと思いますが、そのプロジェクトリーダーの高橋政代先生(理化学研究所 網膜再生医療研究開発プロジェクト プロジェクトリーダー)にも来崎していただき、当研究会でご講演していただきました。
生命現象には普遍的な部分と細胞もしくは組織特異的な部分がありますが、再生医療研究は、まさに、それらを対象とするものです。本研究会がみなさんの交流の場・再生医療研究のプラットホームとなり、長崎発の再生医療が、日本・世界の患者さんに届くことを祈念いたします。